改正著作権法では、授業目的公衆送信補償金の総額の一定割合を、「著作権及び著作隣接権の保護に関する事業並びに著作物の創作の振興及び普及に資する事業に支出しなければならない」としています(改正法104条の15第1項参照)

 これを本会では「共通目的事業」と呼んでいます。

 改正著作権法においてこの制度ができたのは、指定管理団体は外国の著作物等を含めた公表されている著作物等の全ての補償金請求権を強制的に管理しているにもかかわらず、権利者が不明で連絡できないことや通常の実態調査では分配の対象となる権利者が完全に捕捉できないこと等から、全ての権利者に正確に補償金を分配することができないので、共通目的事業の実施により間接的にではありますが補償金の一部を権利者又は社会全体に還元するために設けられたものです。

 この共通目的事業への支出については、わが国の場合、私的録音録画補償金制度において同様の例があります(現行法104条の8参照)。

 なお、共通目的事業に使用される割合は、今後改正後の著作権法施行令第57の11を踏まえて定められることになっています。また、事業の内容については、今後本会において検討することになっています。