改正著作権法35条を混乱なく実施するためには、権利者、利用者の別なく様々な関係者の間で、教育の情報化の推進と著作権保護に関する共通理解と、それを前提とした仕組作りが必要と考えています。

 そのため、2018(平成30)年11月に、権利団体及び教育関係団体から推薦を受けた委員に学識経験者を加えた関係者により、「著作物の教育利用に関する関係者フォーラム」(共同座長 竹内比呂也<千葉大学副学長>、瀬尾太一<写真家 日本写真著作権協会常務理事>)が設立されました。

 このフォーラムでは、全体会としての総合フォーラムを設立し、その下に
① 教育利用の補償金の支払い等について
② 教育現場における著作権に関する研修や普及啓発等について
③ 著作権法の解釈に関するガイドラインについて
④ 補償金制度を補完するライセンス環境について
の4つの課題について、それぞれのテーマごとに4つの専門フォーラムを設置し、情報交換や質疑応答が行われました。

 このフォーラムは、2018年度には総合フォーラムが3回、①に関する専門フォーラムが4回、その他の専門フォーラムがそれぞれ3回、全体で16回開催され、終了しています。

 ただし、主に②と③の課題については、これからも継続して情報交換をする必要性が認められるということで、フォーラムの決議により、別途の場を設け情報交換を継続するとされました。

 なお、このフォーラムは情報交換の場ですので、何らかの結論を求めるものではありませんでしたが、関係者間での忌憚のない情報交換を通じて関係者間の共通理解は深まるとともに、今後の課題についても整理されたことから、改正著作権法35条の円滑な実施に向けて大きな前進があったと考えています。なお、情報交換の概要については、下記のURLを参照してください。

著作物の教育利用に関する関係者フォーラム(閲覧日2019.3.25)